2021/02/10 09:34
1980年生まれの私は、関東の大学在学中まさに就職氷河期真っ只中。
マスコミ志望でしたが、受ける会社受ける会社見事に落ちまくっていました。
コピーライター職としての最終面接で、私一人しか残ってないにもかかわらず不採用になった時は相当落ち込みました。
あきらめかけていた2002年2月、22才の私を拾ってくれたのは東京都板橋区にある看板屋「アイ工芸」http://ai-kougei.co.jpという会社でした。
看板の製作作業員としてのスタート。
溶接、加工、高所作業、超重量部材の搬入など、「思ってたんと違う」仕事が次々に舞い込む毎日でしたが、当時は反骨精神と若さと楽しさで乗り切っていました。
およそ2年間、製作の現場で働くことになります。
今となっては、この製作現場の経験があるからこそ本業の仕事ができていると心の底から思います。
特に、現場で何が起こっても臨機応変に対応できるようになりました。
製作部で働きながら、マスコミ情報関係職の夢にしがみついていた私は生意気と知りながらも、社長とデザイン部の上司に異動のお願いをし、夜はデザイン部にお邪魔してデザインソフトの勉強をしました。
会社にはだいぶ迷惑をかけたと思いますが、その後理解をいただきデザイン部へと異動になります。
デザイン部の上司には、デザインを学んだこともなかった勢いだけの私に、1から丁寧に教えていただきました。
看板屋のデザイン部の仕事内容は幅広く、看板デザイン、ロゴ、図面、製品カタログの作成などなど。
本業のチラシをご覧いただいたことがある人がいるかもしれませんが、実はあちらも私の手作りです。
ほぼ独学でやってきたもので決して洗練されたものとは言えませんが、こんな経緯でデザインが好きなんです。
その後の転居を機に印刷業、販促業、イベント業、内装業などを経験しました。
リセットとスタートを繰り返し、リセッツ金沢として独立したのが2015年。
普段は「網戸の張替・障子の張替・ふすまの張替」を夫婦で生業にしております。
リセッツ金沢のテーマは、リセット&スタート(Reset & Start)。
立ち上げ時からこだわって作ってきた職人作業服も、袖を通すたびに気分がリセットされて、ここちよい1日のはじまりをもたらしてくれる。そんな、アガる↗服を目指して自分でデザインして作ってきました。
当初販売の予定はありませんでしたが、あるお客様からの、
『その服カッコいいじ!』
『どこで売っとるんけ?』
という極々小さな声にお応えし、こちらのネットショップ「リセッツ金沢 はなれ工房」をオープンすることになったというわけです。
そんな張替職人がつくる作業服、よかったら見ていってください。
『看板』
看板を
かかげて歩け
看板を
だれのものでもない
自分のいのちの
看板を
[出典]
相田みつを「いのちいっぱい」
《支えてくれた人たちに感謝を込めて》